2025年12月16日
2025年 春の撮影会(箱根登山電車)
総評 山﨑友也
6月の箱根登山電車ということでアジサイと絡めた作品がたくさん出てくるかと思いきや、半分ほどだったのが意外でした。
季節のものにこだわらず、自分が感じたことを純粋に切り取ろうという意欲の表れでしょうか。
そのような傾向から、今回は独自の視点で切り取った作品が高評価でした。
第一席 窪田 稔

反射を利用した写真は数多く見てきましたが、これほどに被写体をさりげなく配置した作品は稀だと思います。
ただ列車がオレンジ色で補色となっているため、これだけ緑が多くても存在感がありました。
画面下に微笑ましい親子の姿があったのも、写真に温かみを増しています。
二席 篠原 幸彦

偶然にもこちらも反射を利用していますが、一席の作品とは使い方がまったく異なり、虚像と現実を一枚の中に取りこんでいます。
窓の格子の部分の位置には若干難を感じますが、パラレルの世界が表現されておもしろい作品に仕上がっています。
三席 寺倉 篤史

アジサイが紫やピンクではなく、白だったことからシンプルに絵がまとまり、副題となる列車が目立っています。
被写界深度や構図力など、写真的なスキルが備わっているからこそ撮れた一枚だと思います。